2016年3月16日水曜日

やはらかに柳あをめる

上納池公園に、一本のしだれ柳(糸柳)が植わっています。春の訪れを告げるように、新緑に衣替えして風に揺れています。



やはらかに柳あをめる

この一節をなぜか覚えていますが、春の訪れを喜ぶ詩歌の出だしだとばかり思っていました。  
今回調べてみたら、石川啄木の歌集「一握の砂」に所収された短歌の一・二句でした。

      やはらかに柳あをめる
      北上の岸辺目に見ゆ
      泣けとごとくに  

この歌の前には、下の歌が載っています。

      石をもて追はるるごとく
      ふるさとを出でしかなしみ
      消ゆる時なし


生活苦に打ちひしがれながら、ふるさと渋民村を偲んだのでしょう。

枝をよく見ると、花が咲いています。しだれ柳は雌雄異花だそうですが、どうも雄花のようです。




1 件のコメント:

  1. 柳が雌雄異花であったり、その花を見たことはありません。一度見たいものです。綺麗な花だとなおおもしろいのですが。

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